HTTPSがWebを安全にしたように、信頼できるAIを実現する技術的な基盤を創る挑戦

公開日:2026.05.01

求められるデータセキュリティ

AIは企業の働き方を劇的に変化させています。しかし、同時に大きな課題も顕在化してきています。

AIの利用増加に伴いデータを取り巻くリスクが増大しています。サイバー攻撃の増加、多発するデータ漏えい、さらには規制による地政学リスクも増大しています。

例えば、米国のCLOUD Act(Clarifying Lawful Overseas Use of Data Act)は、米国政府が米国企業に対して、サーバーの所在地に関わらず保存データの開示を要求できる法律です。

つまり、米国のクラウドサービスを利用している場合、日本国内にデータを保管していたとしても、米国政府からの開示要求の対象になり得ます。グローバルにビジネスを展開する企業にとって、「どの国の法律がデータに適用されるか」が無視できないリスクになっています。

そのような背景もあり、直近のKPMGによるグローバル調査においてもエンタープライズのAIに関連した最大の懸念事項はセキュリティが挙げられています。

AI時代が、この問題を桁違いに大きくした

AIは、データの量と質に直結する技術です。学習データが多ければ多いほど、精度は上がります。多様なデータを掛け合わせれば、単一組織では発見できなかった洞察が生まれます。

データとAIの可能性は爆発的に広がっているのに、信頼の問題がその恩恵を受け取れない人・組織を生み出しています。これは個別の企業の問題ではなく、社会全体の損失です。

非公開である産業データ(いわゆるダークデータ)を活用可能にすることが重要です。ダークデータは、世界中のデータの半数以上とされ、2025年時点で約60ゼタバイト存在するとされています。これは企業秘密やガバナンスの問題で自由に公開できないデータセットが含まれます。

これらダークデータが解放されたとき、医療、金融、製造、あらゆる産業で何が起きるか。産業におけるインパクトを考えると、社会的な価値は極めて高い、と考えています。

私たちはこの問題を解決する挑戦を行っています。

総合格闘技で「信頼」を実装する

データ利活用と保護のトレードオフの解消というニーズは、大きな変曲点を迎えていますが、実際に形にすることは簡単ではありません。信頼ある状態ですべてを成立させることは想像を絶するほど大変です。

Acompanyでは、高い技術力のみではなく、法律/ガバナンスや事業開発の専門性をワンチーム化することで、社会で本当に必要となる「信頼」できるデータとAI活用を形にしています。

具体的には、「Confidential Computing(機密コンピューティング)」と呼ばれる非常に技術難易度が高い技術とAI技術をかけ合わせた「Confidential AI(機密AI)」という世界的にもプレイヤーが少ない領域の実用化をリードしています。世界トップクラスの実績を持つ技術者が集まり、チームを形成しています。加えて、業界団体を組成し、様々な団体、企業、政府との関係構築/連携、政策提言を行うパブリックアフェアーズ活動も展開しながら、市場創出においてもリードしています。

昨年は、KDDI社との業務提携「スタートアップワールドカップ2025」 世界TOP10入りなどの形で「信頼」の実装を通じた実績の一部が形になりました。しかしながら、まだまだ外に出せていないたくさんの取り組みがあります。

Acompanyがなぜこれに取り組むのか?

AcompanyのPurpose(存在意義)は「非連続な未来を創る、圧倒的に」です。Acompanyが「存在する世界線」と、「存在しない世界線」が変わる、それも圧倒的に。そんな挑戦を続けることを存在意義に掲げています。

あらゆるデータとAI活用に、信頼を実装するという挑戦はまさにこの存在意義に沿う挑戦だと考えています。

誰かが実装するのではなく、「自ら」実装する。主体的に市場を創りにいきます。

信頼できるAIを実現する技術的なインフラを創る

信頼あるAIを実現する技術基盤の重要性は先述の通りです。Acompanyが注力するコンフィデンシャルコンピューティングの技術は、インターネット時代におけるHTTPS(通信の暗号化)のように、AI時代のインフラになる技術であると考えています。

非常にポテンシャルとやりがいある領域です。

この「アカンブログ」では、このようなAcompanyの野心的な挑戦の裏側の思想やヒトを表に出し、共に新たな社会を創る仲間を増やしていければと思っています。

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WRITER

Ryosuke Takahashi

Acompany / 代表取締役 CEO

CEOとしてAcompanyの経営全般を担う

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