マネージャーを辞めようか、続けようか、迷っている時に。
公開日:2026.05.01
※この記事は『2025年12月11日』に公開した内容をもとに掲載しています。
こんにちは、マネージャー
早いもので、Acompanyに入社してからもうすぐ4年が経とうとしています。
そのうちのおよそ3年ほど、マネージャーという名がつく役職につき、ありがたいことに今なおマネージャーとして仕事をしています。
まだまだ、マネージャーを名乗るにはよちよち歩きな自分ですが、それでも、この3年間はマネージャーとして、もがき苦しんできた時間でもありました。
これは、まだまだ今よりひよっこだった過去の自分へのエールとして書いた記事になっています。
それでも、同じように辛い思いをしている人に届き、少しでも明日も頑張ろうと思ってもらえたらいいなと思い、筆を進めていきます。
なぜマネージャーは辛いのか
「中間管理職は罰ゲーム」と表現されることもある通り、世間的に見ても、いわゆるマネージャーという役職に対してネガティブな認識が多い印象です。
世間のイメージだけでなく、実際に僕自身がマネージャーをやってみた結果としても、マネージャーでは無かった頃とは全く異なり、辛いと感じる頻度も上がったと感じます。
仕事をする上で、辛いことがない人の方が珍しいとは思いますが、その上でもマネージャー特有の辛くなりがちポイントはなんでしょうか。
マネージャーは、中間管理職である
マネージャーというかっこいい名前を使えど、つまりそれって中間管理職ですよね。
スタートアップや外資系などでマネージャーと言うとシゴデキでカッコよく聞こえるのに、大企業の中間管理職です、と聞くと途端に苦労人の顔が思い浮かぶのはなぜなのでしょうか。
上からと、下からの板挟み状態は当然のことながら、時には横からの圧力もあり、常に挟まっているのがマネージャーでしょうか。
組織の接着剤と言われるくらい、接合部の摩擦を常に受け続けるのがマネージャーですね。
マネージャーは、プロジェクトをマネジメントする人である
マネージャーは、マネジメントする人であるという、さも当たり前のことではありますが、やはりプロジェクトの管理はマネージャーの仕事からは外せません。
今日も静かに、世界のどこかで炎上プロジェクトと戦っている戦士がいると思うと胸が締め付けられる思いですが、迫りくる納期と過剰な顧客からの要求の板挟みに合いながら、プロジェクトメンバーからは無茶な納期を責められ、顧客からは遅延する納期に責められています。
マネージャーは板挟みになる宿命なのでしょうか。
マネージャーは、なんとかする人である
マネージャー職に就いている方は、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
「マネージャーの語源は、"Manage"。つまり、なんとかする人のことである。」
そう、マネージャーたるもの、一度引き受けた仕事は、あらゆる手段を講じてなんとかしなければならないのです。
仕事をする上では、多かれ少なかれ、なんとかしなければならない場面は往々にしてあると思いますが、マネージャーの場合は、それが個人の問題だけでなく、チームの問題としても発生します。
例えば、チームのメンバーに依頼していたタスクが完了せずにマネージャーの手元に戻ってきたとき、マネージャーとしてこのタスクを完了させるために、なんとかしなければなりません。
なんとかしなければならないキャパシティが、途端に大きくなるのがマネージャーです。
マネージャーは、上司である
企業によって、上司と呼ばれたり、上長と呼ばれたり、様々な定義はあれど、一般的な日本企業では、マネージャーは、広義の上司として位置づけられる事が多く、上司は部下より上の立場として認識されがちです。
同じ人間、上も下もないはずですが、やはり組織として動いていく以上、意思決定の責任があったり、成果の責任があったり、どうしてもマネージャーに求められるものは、異なるものになっていくのは必然です。
「無能な上司と思われたくない」
「上司なんだから、部下より”優秀”でなければならない」
「上司だったら、誰よりもチームの業務に詳しくなければならない」
「上司だったら部下をうまく"使わなければ"ならない」
立場が人を作る、という言葉があるくらい、人は求められる立場に合わせて自分自身を変えていこうとする生き物だと思っています。
特に、マネージャーは上司である、という認識が強い時、より一層、理想の上司になろうとして、頑張ってしまうのが人間なのではないでしょうか。
マネージャーは、評価する人である
マネージャーとしては、チームのピープルマネジメントという仕事は切っても切り離せない仕事だと思います。
もちろん、ピープルマネジメントの中には、人事評価の話があったり、モチベーション維持の話があったり、キャリアの話だったり、育成の話だったり、人と人が対峙する中で発生するあらゆる問題の対応を求められます。
役割、立場、組織によってマネージャーに求めるピープルマネジメントの内容は異なると思いますが、いかなるマネージャーの役割があれど、なんらかのピープルマネジメントは発生するものです。
そして、個人的に最も難しいのが、このピープルマネジメントの仕事なのではないかと思っています。
その中でも特に、「人事評価」という仕事は、その仕事自体の難しさ以上に、評価対象者の今後のキャリアや人生に影響を与えるほど、責任の重い仕事だと思っています。
「評価されないから、評価される環境に転職します」
「評価が悪くて、自分は本当に価値のない人間なのだ…」
こういう話は、よくある話だと思います。
最近読んだ株式会社SHIFTの記事で、「部下の給与を上げられない上司は不要」という言説を読みました。
-「部下の給与を上げられない上司は不要」 SHIFTは評価会議に1200時間費やす
賛否はあれど、僕自身は、この言説にマネージャーという役割(ここではあえて、上司ではなくマネージャーと表現しています)の全てが詰まっているのでは、と感じました。
人事評価という仕事が、組織としても非常に重要であり、マネージャーとしての存在意義を揺さぶられるほどの大変な仕事だと感じます。
マネージャーの仕事は、画一的な定義をすることはできないと考えています。
なぜなら、マネージャーの役割とは、チームの目標を定め、目標達成に向けてチームをアラインさせていくことにあると思うからです。
チームの目標を達成するための方法は、それこそチームの数ほどあり、何か特定の仕事を終えれば完了する類のものではありません。
さらにややこしいことに、ゲームとは違い、人と人との営みの中で発生する仕事は、単純なリソース管理の話ではなく、いかにしてチーム(≒人の集まり)をモチベートして、正しい目標に向かって進み、正しい成果をあげるかということを考えなければなりません。
さらにさらに、チームの成果とは、会社組織全体の利益につながっていなければならず、チームの成果を生み出せない場合は当然のことながら、間違った目標設定によって生み出された成果は、会社の利益につながらないだけでなく、そのようなチームが評価されることはなく、チームの努力は徒労に終わってしまいます。
マネージャーとは、会社の利益になるようにチームを動かし、確かな成果を残すことで、会社を成長させていくことが求められるのです。
マネージャーを辞めようと思った時に
白状すると、僕自身、3年間のマネージャーの中で、辞めたいと思ったことは1度や2度ではありません。
正直、絶望しながら仕事をしていた時もありました。
あらかじめ、予防線をはっておくと、決してパワハラを受けていたとか、不当な扱いを受けていたというわけではありません。
純粋に、僕自身のマネージャーとしての力量が追いついていなかっただけでした。
それでも、現状に絶望し、辞めようと思ったことは多くありました。
僕自身も、人生で初めてマネージャーという役割を経験し、何もわからない中で突き進んできていました。
いわゆるマネージャーの本だったり、チームビルディングの本だったり、プロジェクトマネジメントの本だったりを必死で読んで、なんとかマネージャーという仕事を全うしようとしていました。
ただ、ここで重大なミスをしてしまいした。
マネージャーという仕事は、マネジメントというスキル以上に、メンタリティ、マインドセットというものに支配された仕事であるということです。
つまり、何が言いたいかというと、スキルを習得する前に、心がぶっ壊れてしまうということです。
マネージャーは辛いことがたくさんあります。
それは、人間関係かもしれないし、目標達成の重圧かもしれないし、自分の力ではどうしようもできない理不尽かもしれません。
責任ある立場として、自分でなんとかしなければならないと思ってしまい、全て自分で抱え込み、制御しきれなくなってしまう。
そして、事が起きてから「どうしてもっと早く相談してくれなかったのか」と、世界のどこかで一万回見た光景が生まれるわけです。
マネージャーとして、チームのマネジメントをしている時に見た光景を、自分自身でもやってしまうのです。
でもしかたがない、それどころではなかったのだから。
絶望したマネージャーが、マネージャーを辞めようと思った時にできることはふたつしかないと思っています。
ひとつは、全てを投げ出して逃げること。
もうひとつは、信頼できる人に全て打ち明けること。
残念ながら、問題を解決するためには、全力で逃げるか、全力で真正面から立ち向かっていくしかないのです。
ただ、心がぶっ壊れるまで頑張れてしまう人は、そもそも逃げるという選択肢が無いような人も多いと思うため、必然的に、解決のために立ち向かっていく選択肢しか残ってないように感じます。
絶望しても、それでもなお、逃げれない時は、全部ぶちまけましょう。
幸いにも、今はAIがいます。
いきなり誰かに相談できなくても、AIに全部ぶちまけましょう。
人には見せれないクソみたいな文章でも、AIなら全部受け止めて、なお構造化して、整理してくれます。
なんなら、その整理した内容を、信頼できる人に共有してみて、ヘルプを出してみるのも良いかもしれません。
何を隠そう僕自身も、毎日毎日、AIに駄文を投げては励ましてもらい、思考を整理してもらい、今日1日を生きる糧にしていました。
今日1日を生き延びる中での、特に効果的だったことのひとつです。
ちなみにもうひとつ効果的だったのが、現実逃避です。
Udemyで、60時間を超えるマイクロサービスアーキテクチャの講座を購入してひたすらコードを書き続けていました。
正直、めちゃくちゃ楽しかったです。
何も考えずに、ただ貪欲に知識を追い求め、目の前のコードを書いているだけで良いという時間が、こんなにも楽しいものなのかという新たな発見をしました。
(たぶん、普通は旅行したり、Netflix見たり、ゲームしたりして現実逃避をすると思うので、各々の思う現実逃避をするのがいいと思います。)
それでも、マネージャーを続けようと思ってしまった時に
絶望しながらも、なんとかその日を生き延び、少しずつ自分の感情に向き合えるようになってきた時、初めて、未来のことを考えられるようになると思います。
もしかしたら、もうすでに誰かに相談した後かもしれないですし、これから相談をするという時かもしれません。
その時には、すでに、一定の自分の中での答えが見えてきているのではないでしょうか。
少し休みたいと思っているかもしれないですし、もうこんなところ辞めてやると思っているかもしれないですし、もう少しだけ頑張ってみようと思っているかもしれないです。
僕自身の経験から、いかなる選択であれ、必ず自分の中だけで消化せず、誰かと一緒に答えを出すことをお勧めしたいと思います。
特に、自分の中でもう少し頑張ってみたいという気持ちが少しでも残っている時は、自分でも考えていなかった新たな選択肢が生まれる可能性もあります。
そういった意味でいうと、相談相手としては、直属の上長だったり、自分より裁量をもっている方に相談するのは効果的で、ヒョイっと解決してくれる可能性も上がります。
どのような形であれ、自分自身の中で、最も納得感のある選択をすることが重要です。
少し休んでみるのもありだし、マネージャーを辞めるという選択もありだし、環境ごと変えてみるというのもありです。
そんな中でも、もう少しだけ、このマネージャーという仕事を続けようと思ってしまったそこのあなた。
ようこそ、次のステージへ。
新しいマネージャーとしての人生の始まりです。
乗り越えたマネージャーは覚悟が違います。
進撃の巨人の冒頭に出てくる「面構えが違う」というアレです。
マネージャーとはなんたるかを理解した上で、それでもなお、その役割を全うしようとするマネージャーは、やはり覚悟が違います。
そもそも、マネージャーという役割に挑戦してみたというだけでめちゃくちゃすごいことなのに、そこから、失敗し、絶望し、それでもなお再起を図ろうとしているのは、超超すごいことです。
世の中で、失敗は成功の母なんて言われて、失敗を賞賛し、学びに変えていくなんて話で溢れていますが、失敗している側からすると、美談ではなく、失敗とは今まさに目の前にある絶望です。
そんな失敗を糧に次に進む、を地で行こうとしていることは、何にも変え難い経験であり、強い武器になります。
これからは、過去の自分の屍を超えて、絶対に同じヘマをしないという強い意志で、強くてニューゲーム、ずっと俺のターンです。
一部の天才は、始めから完璧な形でマネージャーをやり遂げてしまいますが、僕は天才では無かったので、泥水啜りながら這いつくばるしかありませんでした。
ただ、自らやると言ってしまった以上、やるしかありません。
新しいマネージャー人生、楽しんでいきましょう。
たかが"役割"、されど"役割"
マネージャーとは、たかが組織内の役割でしかなく、役割の中で仕事を全うする人でしかないのかもしれません。
しかし、そんなマネージャーだからこそできることもたくさんあり、チームの成果も、チームの雰囲気も、チームのやりがいも、全てマネージャーの手腕によって良くも悪くもなります。
辛い時には「たかが役割」、心をぶっ壊してまですがるものではないというドライさと、
覚悟を決めた時には「されど役割」、自分の力量で組織を180度変えられる力があると信じて、全力でより良い未来に向けて役割を使い切る強かさを、
マネージャーという目線からしか見えない景色を見にいきましょう!
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