「秘密計算の会社」だと思って入社したら、「Confidential AI の会社」になっていた。 — 入社1ヶ月、ITシステム部 / セキュリティの現場から

公開日:2026.06.01 更新日:2026.06.04

リード

はじめまして。2026年4月にAcompanyに入社しました、ITシステム部のセキュリティエンジニア・坂本大悟です。

突然ですが、僕の信条は「あるものは使う、ないものは作る」です。先日も、子供部屋の壁をDIYで作りました。仕事でも同じで、足りなければスクリプトを書いて埋める。そうやって、9年以上情報セキュリティの現場を歩いてきました。

そんな僕が、なぜ4月からAcompanyにいるのか。1ヶ月経った今、何を感じているのか。リアルに書いてみます。

これまでの私 ── バイオの院生から、開発、そしてセキュリティへ

大学時代はバイオテクノロジーを専攻し、ピペットを握って実験する日々。情報系の専門教育は受けていません。

就職を機にソフトウェアエンジニアの道を選び、最初の数年はシステム開発の現場でコードを書いていました。物流、会計、サーバーサイド、スマートフォン / PC向けのMDMなど、さまざまな開発に関わってきました。気づけば自分は、「社内の仕組みを支える側」の仕事に強く惹かれていました。

その延長で、2016 年にTreasure Data へ。コーポレートITからグローバルのセキュリティ部門に移り、ISO 27001やSOC 2対応、EDR導入、運用の自動化などを経験。そのあと大手製造業の事業会社にセキュリティエンジニアとして転職し、セキュリティチームのプロダクトオーナーとして年間計画や意思決定にも関わるようになりました。

スタートアップ、グローバルSaaS、大手製造業。規模感の異なる組織を行き来して、「規模が変われば、セキュリティの仕事は別物になる」と骨身に染みて理解できたのは、大きな財産だと思っています。

なぜAcompanyを選んだのか

大手製造業で感じていた "モヤモヤ"

直前にいた大手製造業は良い会社で、優秀な同僚にも恵まれました。それでも、少しずつ "モヤモヤ" が積もっていたのも事実です。

例えば、新しいセキュリティ施策をひとつ通すのに、いくつもの承認プロセスを越えなければならない。部内で時間をかけて詰めた方針が、別の部署の声で覆されてしまう。情報セキュリティに対する全社的な意識・体制はまだ発展途上で、「攻めの施策」を打ち出すのは構造的に難しい状況でした。

自分のやりたいことと、組織の重心が、少しずつズレてきていた。そんな感覚です。

元同僚からの、一本の声かけ

転職活動を始めた頃の希望は「業務で英語を使える環境」で、外資系を中心に見ていました。Acompanyはノーマークだったのですが、Treasure Data時代の元同僚で当時マネージャーだった伊澤さんから、ある日声をかけてもらいました。

話を聞くうちに、プライバシーテック・秘密計算という事業領域の先進性と希少性に純粋に惹かれていきました。英語の使用頻度は高くないものの、それを上回る "面白さ" がここにありました。

腹をくくった、最後の一押し

面談を重ねるなか、決め手は大きく2つでした。

  1. 社内の文化を、本気で大切にしている空気感。各面談で、メンバーがAcompanyの文化やValueを「自分の言葉で」語ってくれる。これは取り繕える類のものではないな、と。
  2. 情報セキュリティが、ほぼゼロから立ち上がろうとしている段階だったこと。前職で「もっとこうしたい」と思っていたことを、ここでなら最初の一歩から自分で形にできる。

Value「Be Cool.」「Be Hacker.」もシンプルで好きでした。Be Hacker. は、自分の「あるものは使う、ないものは作る」と気持ちよく重なります。会議冒頭の「チェックイン」文化も印象的で、リモートでも「会社が遠くない」と感じさせる仕組みでした。

開発バックグラウンドのあるセキュリティエンジニアとして

もうひとつ大きかったのは、Acompanyが自社プロダクトを持つITベンチャーであることでした。セキュリティの仕事は、開発チームとの対話なしには成立しません。クラウドの設定ひとつ、Webアプリの実装ひとつでも、「開発者がどう使うか」を想像できるかで答えは変わります。5年以上の開発経験と、9年以上のセキュリティ経験──この組み合わせは、Acompanyの現フェーズと相性が良いはずだ。そう感じたことが、最後の一押しになりました。

入社して1ヶ月、感じたリアル

ここからが本題、入社1ヶ月のリアルです。良いも悪いも含めた率直な思いです。

嬉しい誤算のほう

まず、経営陣や他部署との距離が想像以上に近く、皆さんがとてもお優しい。Slackでメンションすればすぐ返ってくるし、雑談の中から仕事が動くこともしばしばあります。

その近さを支える仕組みのひとつが、Slackの#times-[名前]文化。各自が独り言でも自由に投稿できるPublicチャンネルで、人となりや関心が自然と見えてくる。リモートでもお互いを近く感じられる仕組みです。

支給されたLap topは、MacBook Pro M5、メモリ48GB。事前にキーボード配列まで選ばせてもらえて、これ嬉しいな〜と感じました。ローカルでLLMやVMを動かしても苦になりません。「働く環境にちゃんと投資する」という姿勢にはとても感謝しています。

そしてもうひとつ。「秘密計算の会社だと思って入社したら、いつの間にかConfidential AIの会社になっていた」 ──事業領域の進化が、外から見える景色のさらに先を行っています。社内ではClaudeとAcompany製のAIツール(Acompany セキュアチャット / AI スタジオ)を当たり前に業務活用しています。プロダクトの開発スピードと使い勝手の向上には毎週のように驚かされます。

全社の一体感醸成と情報共有を目的としたオールハンズや、四半期に1度、全社員が集まって会社・部署のOKRを振り返り、次の方針を共有するOKR DAYも新鮮でした。普段リモート中心だからこそ、対面で全社方針や各部署の取り組みを共有する場には確かな意味がある。文化を浸透させることに真摯な会社だと感じます。

カオスのほう

もちろん、カオスもあります。ツールやワークフローの変化は想定内でしたが、入社してみると、ドキュメントやワークフロー、内製ツールなど、これから整備していく余地が多くあることも見えてきました。Slackのワークフローも、歴史的経緯で入り組んでいます。

そして入社1ヶ月で、組織改編。社内構造を把握しようとしていた矢先に、今実施しているISMS認証の活動にも当然影響します。"変化が速い" を、一番リアルに感じた瞬間でした。

むしろ、こういう "余白" があるからこそ、今Acompanyに入る意味がある ──そう僕は捉えています。

これから挑戦していきたいこと

今ちょうど取り組んでいるのは、端末のセキュリティ監視・対応基盤であるEDRの導入・運用整備と、ISMSの活動です。これと並行して整えていきたいのが、

  • セキュリティガバナンスの強化 ── ポリシーやプロセスの土台を作る
  • インフラ寄りのセキュリティ強化 ── クラウドの安全な利用基盤を整える
  • エンドポイント運用の整備 ── EDRを「入れた」だけで終わらせない

の3つ。経営陣との距離が近いからこそ、事業の意思決定に踏み込む形でセキュリティを設計・実装したい。そしていつか、社内の誰もが気軽に立ち寄れる、相談しやすい情報セキュリティの窓口を作りたいと思っています。

結び ── このカオスを、一緒に楽しめる人と

ここまで読んでいただきありがとうございました。Acompanyはまだ「成長途中」の会社で、作っていける "余白" がたくさんあります。

一緒に働くなら、会社の規模や事業の変化に合わせた柔軟さを、むしろ楽しめる人だと嬉しいです。クラウドインフラやWebアプリケーションのバックグラウンドがあると、特に親和性が高いと思います。

「あるものは使う、ないものは作る」そんなHackerの姿勢で、このカオスを一緒に整えてくれる仲間に、いつかこの記事の続きでお会いできたら幸いです。

Daigo Sakamoto のプロフィール画像

WRITER

Daigo Sakamoto

Acompany / セキュリティエンジニア

社内の情報システム運用と情報セキュリティの強化を担当

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